クレジットカード現金化詐欺の5つの特徴
ここまで、クレジットカード現金化の仕組みについて理解できたと思います。
次に、クレジットカード現金化詐欺の具体的な特徴をご紹介します。
クレジットカード現金化詐欺の特徴
- なにかと費用を取られる
- 規約に不利な条件が記載されている
- そもそも入金自体されない
- 個人情報が悪用される
- 闇金が絡んでいる
1つずつ見ていきましょう。
クレジットカード現金化詐欺の特徴①
なにかと費用を請求される
クレジットカード現金化業者は、ホームページを運営することで利用者を集客するのが代表的です。
「ほかの業者より高く現金化!」「100%に近い換金率を保証します!」などと、魅力的な宣伝文句で利用者をおびき寄せます。
しかし、実際に利用してみると宣伝された値段での現金化が実現しないケースが多く存在します。
聞かされていた値段で現金化できない理由は、なにかと費用を取られるからです。
例えば、決済手数料や配送料、消費税などの費用が挙げられるでしょう。
悪質な現金化業者は、換金率通りに現金化した後、何かにつけて費用を差し引き、利益を上げています。
クレジットカード現金化利用者は、手数料などの説明を事前にされることなく、口座に入金されて初めて被害に気づくのが一般的です。
悪質な業者は換金率については嘘はつかずとも、必要以上に手数料を差し引いた後の金額を振り込むのです。
さらに手口に引っかかったことに気づいてもキャンセルに応じてもらえない、もしくはキャンセル料を請求されるというケースも多くあります。
「宣伝文句で書かれていた金額よりかなり減らされていた」など、思い当たる節はありませんか?
手遅れになる前に、弁護士に相談しましょう。
クレジットカード現金化詐欺の特徴②
規約に不利な条件が記載されている
クレジットカード現金化をせっかく利用するのであれば、1%でも率がよい換金業者を選びたいと思うでしょう。
悪質な現金化業者は、そんな利用者の心理に付け込み、高い換金率で訴求します。
一方で、規約や契約書など利用者が気づかない場所にこっそりと不利な条件を記載しているのです。
実際のケースで、98%の換金率を表示しておきながら、実は100万円以上の利用者が対象であり、100万円未満の利用者は15%の率を適用させる規定だったという事例が存在します。
その条件の記載は、文字がびっしりと書かれた利用規約のなかに盛り込まれていました。
「換金率99%とうたっていたが、実際に振り込まれたのは60%程の金額だった」というケースも少なくありません。
悪質な現金化業者は、ほとんどの人が注目しないであろう利用規約に細かい文字で注意事項を記載しています。
そのため「聞かされていない」と利用者が主張しても「しっかりと記載していた」と聞く耳を持たれないことがほとんどです。
利用者が卑怯な手口に腹を立てたところで、規約に同意した事実があるため、クレジットカード現金化業者は返金などの対応には応じてくれません。
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クレジットカード現金化詐欺の特徴③
そもそも入金自体されない
悪質なクレジットカード現金化業者の中には、1円も入金することなく姿をくらましてしまう業者も存在します。
クレジットカードの現金化はショッピング枠を使って商品を買うのが最初の出発点です。
その後、クレジットカード現金化業者に商品を売却し、それに応じて換金されたお金が利用者の口座に振り込まれるという流れになります。
手渡しのケースのありますが、悪質な業者は口座振り込みで指定してくるのです。
入金自体がされないこの手口に引っかかってしまうと、取引額のすべてを失うでしょう。
少額であれば諦めもつくかもしれませんが十万円や百万円単位で詐欺に遭った方は、やるせない気持ちと腹立たしい思いでいっぱいなはずです。
入金されないことに気づき、初めて被害を認識する方も多くいらっしゃいます。
手遅れになる前に、弁護士へ相談しましょう。
クレジットカード現金化詐欺の特徴④
個人情報が悪用される
クレジットカード現金化業者を利用する場合、一般的に以下のような個人情報の提出が求められます。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 携帯番号
- クレジットカードの暗証番号
- 家族構成
- 職場の情報
利用者が提供した情報が、悪質な現金化業者によって悪用されてしまう危険があるので簡単に教えないようにしましょう。
たとえば、現金化業者が入手した利用者の情報を名簿屋に売却すれば、利益を得ることができます。
また他の詐欺師にも情報を横流しして、別の詐欺師からも利用者がターゲットにされてしまうこともあります。
クレジットカード現金化詐欺の特徴⑤
闇金が絡んでいる
実は、クレジットカード現金化業者が闇金とつながっていたり、現金化業者そのものが闇金であったというケースは少なくありません。
悪質なクレジットカード現金化業者が闇金に個人情報を売ることで、闇金からも新たな標的にされてしまう可能性があります。
最も深刻なのは、クレジットカード現金化業者そのものが闇金であるケースです。
はじめはクレジットカード現金化業者として、利用者とも取引をしています。
しかしショッピング枠が限度額まできたら、審査のハードルが低いクレジットカード会社を紹介して契約させます。
この紹介を繰り返し、利用者がクレジットカードではやりくりができない状態まできたら、今度は闇金として融資をして暴利をむさぼるのです。
このパターンの詐欺被害に遭っている方は、今回ご紹介したうちでも最も悲惨な状況に追い込まれているといえます。
この場合は、まず弁護士に相談してみることをおすすめします。
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クレジットカード現金化詐欺の特徴⑥
闇金利用者が狙われやすい
実は、クレジットカード現金化詐欺は、闇金利用者が狙われやすいとご存じでしょうか。
闇金などの悪徳業者は犯罪者であるため、自分たちの名義でクレジットカードを作ることができません。
そのため「クレカを現金化したら、利息をカットしてやる」などと言って、利用者に、クレカ現金化を持ち掛けるのです。
利用者から買い取ったクレジットカードを闇金業者は悪用するのです。
このような誘いに乗ることは危険ですので、闇金を利用されている方は、根本から関係を断ち切ることが重要です。
クレジットカード現金化のよくある手口3つ
クレジットカードの現金化は、昔からある手法ですが、最近は手口も巧妙化しているため、注意が必要です。
近年、代表的となっている手口を3つご紹介します。
クレジットカード現金化詐欺の手口①
Amazonギフト券
Amazonギフト券は、Amazonサイトで利用することのできる商品券です。
コンビニで売られているプリペイド式の券や、Eメールで第三者のアドレスに送信してプレゼントが可能な券もあります。
他にもSuicaやPASMOなどのデポジットサービスで支払いチャージしたり、PDFファイルで印刷して購入するタイプのものもあります。
クレジットカード現金化業者は、クレジットカードでAmazonギフト券を購入させ、大きく手数料を引いた価格で安く買取るという手法をとります。
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クレジットカード現金化詐欺の手口②
フリマアプリ
こちらは業者がフリマアプリで出品したものを、利用者がクレジットカードを決済で購入するという手法です。
フリマアプリではクレジットカード払いで利用することができます。
そのためキャッシング枠が使えない方でもショッピング枠を利用して現金を手に入れることができるのです。
今では運営などによって削除されているアプリもありますが、このようなフリマアプリを使った方法というのは珍しいものではありません。
あるネットオークションサイトにて、ボンカレーに商品券やギフト券などをセットにして売るというケースが実際にありました。
これは商品券やギフト券の単独購入を隠すためにボンカレーの画像を使ったわけですが、このようなフリマアプリを使うタイプのクレジットカードを現金化する手法はきりがありません。
クレジットカード現金化詐欺の手口③
交通系電子マネー
交通系電子マネーといえばSuicaやPASMOといったものが主流ですが、これらのICカードは現金をチャージすることができるようになっています。
そこで業者は、交通系電子マネーにお金をチャージした状態のものをフリマアプリなどで出品し、利用者にクレジットカードで購入させます。
そして、利用者は交通系電子マネーを受け取ったら、現金に払い戻してもらうことで現金化できるというわけです。
一見すると非常に便利な方法だといえるかもしれません。
しかし、交通系電子マネーのチャージは最大2万円までとなっていることが多く、大量の現金を得ることはできません。
また実際に現金化するには指定された駅までいかなければいけないケースもあるため、その時間や労力を考えるとかなり面倒な場合もあります。
これら交通系電子マネーの売り買いは、法的に問題ではないとしてもフリマアプリの中で違反行為として判断される場合もあります。
クレジットカードを現金化するデメリット4つ
デメリット① 必要以上にお金を損する
クレジットカードを現金化するとお金を増やしているような感覚になりますが、決してそのようなことはありません。
クレジットカード会社からの借金をただただ増やしていることになりますので全体で見れば損しています。
しかも業者から手数料なども取られているので、普通にキャッシングするよりも損失が大きい状態になっています。
闇金業者のなかには、利用者に対してクレジットカードのショッピング枠を限度額まで現金化させる業者も存在します。
ひどいケースでは借金をしている人にクレジットカードをたくさん作らせて、それぞれのクレジットカードのショッピング枠を現金化させられた事例もあります。
ショッピング枠を現金化して首が回らなくなった利用者に対し、今度は闇金業者が高利での融資を提案するでしょう。
クレジットカード現金化は、便利な方法に見えますが、借金地獄の入り口でもあるので、利用しないことをおすすめします。
デメリット② クレジットカード会社から一括返済を求められる
繰り返しになりますが、クレジットカードの現金化は違法ではありません。
ただし、日本カード協会や各クレジットカード会社が「利用規約違反にあたる」として注意喚起をしています。
クレジットカードの現金化は、クレジットカード会社の規約に違反する行為ですので、もしもそれが発覚した場合、利用停止や解約されてしまうことがあります。また、解約される際は、これまで利用した分のお金の一括返済を求められる可能性もあります。
そうなると、現金化のための利用分だけでなく、通常の買い物やキャッシングでの利用分も一気に返さなくてはいけなくなります。利用額が大きければ大きいほど、日常生活すら困難な状況に陥ってしまうことは想像に難くありません。
引用:JCB「クレジットカードの現金化は違法?考えられるリスクについて」
ただし、クレジットカードの現金化は違法にならないものの、してはいけない行為です。なぜならクレジットカードの現金化は、ショッピング枠を本来とは異なった目的で利用していることが明確だからです。
そのため、クレジットカードを発行するカード会社は会員規約でクレジットカードの現金化を禁止しています。
セゾンカードでも「会員は、換金又は違法な取引を目的とするカードのご利用はできません。」となっており、場合によっては会員資格の喪失もあります。
引用:セゾンカード「クレジットカードの現金化は違法?スマホで現金を振り込んでもらう方法も解説」
クレジットカード会社に現金化の事実が知られると、一括返済を求められたり、強制解約されたりするリスクがあります。
お金に困って現金化を利用したのに、強制解約によって、さらに経済的負担が大きくなると想像できます。
「違法ではない」と安心せずに、利用規約を守ってカードを利用しましょう。
デメリット③ 自己破産が不可能になることも
クレジットカード現金化で首が回らなくなった場合、利用者は自己破産を考えるでしょう。
しかし、クレジットカードを現金化を利用すると、破産法第252条第1項第2号で定められた「不当な債務負担行為」とみなされる可能性があります。
「不当な債務負担行為」と判断されると、自己破産しても、クレジットカード現金化で作った借金の返済義務が残るのです。
お金に困ってクレジットカード現金化を利用したのに、最後の救済措置である自己破産を自ら不可能にするリスクがあります。
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自己破産したら闇金の借金はなくなるって本当?【弁護士が詳しく解説】
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デメリット④ 個人情報を悪用される
クレジットカード現金化業者は、取引の際、利用者に以下の個人情報を求めます。
- 氏名
- 生年月日
- 電話番号
- クレジットカードの暗証番号
- 家族構成
- 職場の情報
クレジットカード現金化は違法行為ではありませんが、クレーゾーンと言われています。
わざわざグレーゾーンの行為に及ぶのは、闇金などの悪徳業者である可能性が高いので注意が必要です。
クレジットカード現金化業者は、最初から電話番号などの個人情報目当てである可能性もあります。
一度闇金に個人情報が渡ってしまえば、闇金からしつこく融資の勧誘をされるでしょう。
他にも、家族や職場、友人に危害が加わるかもしれません。
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参考【闇金の契約に個人情報は必要?】弁護士が徹底解説!
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クレジットカード現金化詐欺に有効な対処法3つ
対処法① 警察に相談する
まずトラブルで困ったとき、多くの方が警察に相談しようと思い浮かぶでしょう。
ただし、警察には民事不介入という原則があるので注意が必要です。
民事不介入とは、借金などの個人間のトラブルは警察は原則介入しないという考え方です。
警察は、日々多くの事件を取り扱っており、個人の争いごとには対処している暇がありません。
つまり、証拠や実害がない相談をしても、根本的な解決は望めないということです。
ただし、暴力や脅迫など目に見える実害や証拠があれば、警察は動き出す可能性があります。
「クレジットカード現金化を利用したら闇金から脅迫された」
「メール、音声の脅迫された証拠がある」
このようにお悩みの方は、警察に相談するといいかもしれません。
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参考【闇金問題は警察に頼らないほうがいい?】闇金問題の正しい解決方法
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対処法② 消費者生活センターに相談する
「証拠はないが、解決したい」とお悩みの方は、消費者生活センターに相談するのもいいかもしれません。
違法ではないが極めてグレーゾーンな取引として、クレジットカード現金化は近年警戒が強められています。
クレジットカード現金化業者は、「安心・安全」「合法」などと広告で強調しているが危険性を消費者に説明しておらず、決して信用しないことです。
相談事例を見ると、仕事を探している時や融資を受けようとしている時など、「クレジットカード現金化」を利用するつもりはなく巻き込まれていることもあり、内容を不審に感じたら契約はしないようにしましょう。
借金の整理をしようとして「クレジットカード現金化」を利用する消費者も多いので、多重債務問題を解決するためにはお近くの消費生活センターに相談したり、弁護士会の無料法律相談を利用しましょう。
参考:岡山県「クレジットカード現金化のトラブル」
クレジットカードのショッピング枠を現金化しても、カード利用した代金はクレジットカード会社に支払わなければなりません。
その場でいくらかの現金を手に入れたとしても一時的にしのげるだけで、結局は自分の債務を増やすことになります。
クレジットカードのショッピング枠を現金化する業者に提供したカード番号や個人情報等が悪用されてしまうことがあります。
場合によっては、利用者本人が犯罪に問われることやトラブルに巻き込まれることもあります。
参考:三重県「ご注意ください ~ヤミ金、クレジットカードの現金化」
消費者生活センターに相談することで、行政からの視点で、最適な解決策を見つけられるかもしれません。
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対処法③ 弁護士に相談する
最適な解決方法とおすすめできるのが、弁護士相談です。
弁護士に相談することで、法律的な観点から根本的な解決が期待できます。
クレジットカード現金化の問題は、闇金が絡んでいる可能性があるため、詳しく調べると実は根が深かったという事例が多く存在します。
闇金に強い弁護士、自己破産に強い弁護士を選ぶことで、スピーディーにストレスなく解決できるでしょう。
まずは無料相談で、解決に向けての筋道を立てるところから始めるのもいいかもしれません。
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まとめ:クレジットカード現金化詐欺の危険性【具体的な手口や対処法を徹底解説】
- クレジットカード現金化は、詐欺の手口としてよく利用される
- 最近はクレジットカード現金化詐欺の手口が複雑化・多様化している
- クレジットカード現金化に闇金が関わっているケースもある
- クレジットカード現金化詐欺で生まれた借金は自己破産で免責されない可能性がある
- 闇金と関わってしまったら、弁護士に相談するのがおすすめ
今回は、クレジットカード現金化詐欺の特徴や手口、有効な対処方法について、シン・イストワール法律事務所の弁護士が徹底解説しました。
クレジットカード現金化は違法でなくとも、リスクが非常に大きい行為であり、闇金が関わっている危険性もあります。
現金化詐欺をはじめとした闇金トラブル・借金問題は、専門家である弁護士を頼るのが賢明です。
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