実際にあった押し貸しの被害事例
では実際に押し貸しの被害に遭うとどんな事態が起きるのでしょうか?
ここでは実際にあった押し貸しの被害事例を3つご紹介します。
実際にあった押し貸しの被害事例①
先日怪しい業者気付かずに銀行口座や住所などの個人情報を教えてしまいました。
後から悪徳業者と判明したのですがもう手遅れで、翌週に勝手に3万円が振り込まれ「月末までに5万円返済するように」と要求されました。
実際にあった押し貸しの被害事例②
この前闇金を利用しかけた際に、銀行の口座番号を教えてしまいました。
契約は無理言ってキャンセルしたのですが、後日闇金から5万円が振り込まれており、返済するよう電話で言われました。
怖かったので仕方なく手数料を含めた6万円を返済したのですが、先日また5万円振り込まれていました。
実際にあった押し貸しの被害事例③
銀行口座に身に覚えがない振り込みがあったので、これはラッキーだと思い、勝手に買い物に使ってしまいました。
後日金融業者の方から電話が掛かってきて「振り込んだお金+利息+手数料を返済しろ」と言われました。
ご覧のように押し貸しは振り込まれる額が少額なため、気付かないことが多いですが、放っておくと取り返しの付かない事態になります。
被害が大きくなる前に適切な対処をする必要があるのです。
-
闇金による押し貸しの実態とは?【実際にあった被害相談を3つご紹介】
続きを見る
押し貸し被害に巻き込まれる原因
実はこの押し貸し、一歩間違えれば違法業者(闇金)はお金を回収できずに損する可能性があります。
そのため闇金も注意して相手を選ばなければなりません。
そこで業者は、すでに個人情報が明らかで取り立てをしやすい相手を狙います。
つまり押し貸しのターゲットになりやすいのは、闇金に個人情報が漏れてしまっている人です。
では、なぜ個人情報が違法業者にもれているのか、その原因を一つ一つ見ていきましょう。
押し貸し被害の5つの原因
- 闇金を利用したことがある
- 闇金を利用しかけたことがある
- ネットオークションを利用したことがある
- クラウドソーシングサービスを利用したことがある
- 気づかずに悪質サイトを利用してしまったことがある
それでは順番に解説していきます。
押し貸しの原因①
闇金を利用したことがある
過去に闇金を利用したことがある人は、押し貸しの被害にあう確率は高いでしょう。
特に注意すべきなのは、以前闇金を利用したときの銀行口座を未だに使用している場合です。
業者が、過去の利用者の口座を利用して押し貸しするのは非常によくあるケースです。
押し貸しの原因②
闇金を利用しかけたことがある
実は、闇金を利用したことがない人でも押し貸しの被害にあうことがあります。
たとえば、以前に貸金業者と契約しそうになったけど、結局怖くなって利用するのをやめたというようなケースです。
この場合でも、契約書をつくった段階で個人情報が闇金にバレてしまっています。
口座番号さえ分かれば、業者はお金を振り込むことができるのです。
押し貸しの原因③
ネットオークションを利用したことがある
最近増えているのが、ネットオークションで個人情報がもれてしまったというケースです。
ネットオークションで個人情報を渡すことは、よくあるはずです。
もし取引相手が悪徳業者だったとしたら、あなたは個人情報を教えてしまっていることになります。
ネットオークションで個人情報が漏れて、押し貸しの被害に遭ったという方も少なくありません。
「セキュリティが緩い」「世間に浸透していない」といったネットオークションサイトを使用する際は十分に注意しましょう
押し貸しの原因④
クラウドソーシングサービスを利用したことがある
最近ではクラウドソーシングサービスを通して、個人情報をやり取りすることも増えてきました。
クラウドソーシングはネット上で直接クライアントと契約して、報酬は直接口座に振り込んでもらうという形で仕事を進めます。
こうした、クラウドソーシングで登録した個人情報が悪用される押し貸しのケースもあります。
取引相手が実は悪徳業者で、口座番号だけを抜き取っている可能性もあります。
取引条件が良すぎたり、これまでの発注・受注履歴がないようなクライアントは注意が必要でしょう。
押し貸しの原因⑤
気づかずに悪質サイトを利用してしまったことがある
最近のインターネット上には、さまざまな詐欺サイトがあります。
これまでネットで登録などの際に、不必要に口座番号や個人情報を入力させられる場面はなかったでしょうか。
サイトを一見すると問題がなさそうでも、実はその運営者が悪徳業者とつながっているケースもあります。
押し貸しのリスクは様々なところに潜んでいるので、十分に注意しましょう。
-
シン・イストワール法律事務所の評判は?【口コミやレビューを調査】
続きを見る
押し貸し被害の正しい対処方法
もしも銀行口座に知らない相手から入金があり、その原因に少しでも心当たりがあったら...
それは、悪徳業者からの押し貸しの可能性が考えられます。
押し貸しされたときは、以下の正しい対処法を踏んで被害の拡大を防ぎましょう。
押し貸し被害の5つの対処法
- 振り込まれたお金は使わずにとっておく
- 振り込んできた相手をつきとめ、誤振込でないか確認する
- 振り込まれたお金を放置せず、すぐに相談する
- 取り立てを受けても絶対に返済しない
- 供託制度について知っておこう
対処法① 振り込まれたお金は使わずにとっておく
急にお金が振り込まれたからといって「なんだか分からないけどラッキー」などと考えていてはいけません。
そもそも勝手に振り込まれたお金を使うことは窃盗罪、詐欺罪に該当する立派な犯罪です。
知らないうちに押し貸しされたお金を使ってしまって、あとから悪質な取り立てを受けたというケースもあります。
振り込まれたお金は絶対に使わず、そのまま口座に残しておきましょう。
もしもお金を使ってしまえば、返済にあたって闇金業者が強気に出てきます。
振り込まれたお金は、絶対に使ってはいけません。
対処法② 振り込んできた相手をつきとめ、誤振込でないか確認する
相手が闇金でなかったとしても、そもそも振り込み自体が間違いである可能性もあります。
とくに振込の名義が個人名だったり一般的な企業名であった場合は、誤振込ではないかと疑ってもよいでしょう。
もしも誤振込だった場合には、組戻しといわれる手続きによって、振り込みを取り消してもらわなければなりません。
すぐに押し貸しと決めつけず、利用している銀行に素直に事実を話すのがよいでしょう。
組戻しとは
組戻しとは、振り込みが完了している場合に資金返却を依頼する手続きのことを言います。
組戻しの際には「双方の同意が必要」「手数料がかかる」「長期間要することがある」といった注意点もあります。
詳しくは各銀行ホームページをご覧ください。
対処法③ 振り込まれたお金を放置せず、すぐに相談する
押し貸しを放置するのは、絶対にやめてください。
押し貸しされるような状況では、ほとんどの場合で業者はあなたの個人情報を把握しています。
闇金には口座番号や電話番号だけではなく、あなたの住所や勤務先の情報もバレている可能性が高いでしょう。
もし押し貸しを放置すれば、あなたの家族や親戚、友人や勤務先にまで取り立ての被害が及ぶことがあります。
あなた本人だけでなく周辺の人にまで迷惑がかかれば、人間関係に傷がついたり、信用問題に関わります。
勤務先からは「迷惑だから」という理由で仕事をクビになる危険もあります。
身に覚えがない振り込みが発覚したらすぐに弁護士や警察に相談しましょう。
対処法④ 取り立てを受けても絶対に返済しない
押し貸しをされて勝手にお金が振り込まれたあと、闇金はおそらく利息とともに返済を要求してくるでしょう。
しかし、取り立てを受けたとしても返済には一切応じてはいけません。
脅迫が怖くて返済してしまいそうにもなりますが、ここは法的にも正しい手順で解決していきましょう。
また最近では従来の闇金からは想像がつかないほど丁寧で親切に対応してくる業者も増えてきています。
紳士的な態度で返済を請求されると、つい油断してしまうかもしれませんが、心を許してはいけません。
確固たる強い意志をもって支払いを拒否しましょう。
- 融資を依頼したことはない
- 場合によっては弁護士や警察に相談する
こういった内容を伝えることで、効果的に立ち回ることができます。
対処法⑤ 「供託制度」で返金できる
また、あまりにも取り立てがしつこいようであれば、供託制度を利用するのもよいかもしれません。
供託制度とは、押し貸しで振り込まれたお金を貸金業者が受け取らない場合に、法務省にそのお金を預けられる制度です。
供託制度を利用すれば返済するお金は手元にないことになるため、悪徳業者からの返済要求がなくなるかもしれません。
ただし供託制度の利用だけでは、問題が解決されない可能性もあります。
供託制度を利用するべきかどうかは、弁護士に直接聞いてみるのがよいでしょう。
供託手続 / 法務省
-
闇金から抜け出す方法!【縁の切り方を弁護士がご紹介!】
続きを見る
押し貸しの解決方法
心当たりのない振り込みがあった場合は、まずは銀行に相談して振り込みの取り消し手続きをお願いしましょう。
しかしそれにも関わらず、振り込んできた相手が振り込みの取り消しに応じない場合があります。
この時点で、闇金による押し貸しの被害に巻き込まれたと疑われます。
ですが、慌てる必要はまったくありません。
以下の解決方法を読んで、落ち着いて対処していきましょう。
押し貸しの解決方法
- 警察に相談する
- 押し貸しトラブルをはじめ、闇金問題の解決に強い弁護士に相談する
それでは一つずつ見ていきましょう。
解決方法① 警察に相談する
押し貸しなどの闇金被害にあったら警察に相談しても良いのでしょうか?
結論から申し上げると「一応しておいたほうが良い」です。
警察には民事不介入の原則と言って、借金問題などの金銭トラブルには介入できないという規則があります。
そのため、押し貸し被害の相談をしても、良い効果は期待できません。
ただ、警察によっては稀に対応してくれることもありますので、時間に余裕のある方はダメ元で相談しておくと良いです。
-
【闇金問題は警察に頼らないほうがいい?】闇金問題の正しい解決方法
続きを見る
解決方法② 闇金に強い弁護士に相談する
押し貸しの被害にあってしまったときの正しい対処法は、押し貸し被害の解決に強い弁護士に相談することです。
また弁護士に無料相談するだけでも、どのような対応を行うべきかのアドバイスをもらうことができます。
2020年現在9000人近くの弁護士を抱える東京弁護士会では、闇金対応について以下のような処理方針を定めています。
東京三会では、法律相談担当弁護士に以下の事件処理方針に従ってもらっています。
- 名目のいかんを問わず、ヤミ金融業者に対しては1円の金銭も返還しない。
- ヤミ金融業者に対して、依頼者が支払った金銭の返還請求をする。
- 刑事告訴・告発及び行政指導申告などを積極的に行う。
東京弁護士会「ヤミ金対応(違法高利金融業者対応)」より
ご覧のように法律の専門家である弁護士なら闇金に対して徹底的に戦うことができます。
取り立てを受けているときでも、相談している弁護士の名前を出した途端に闇金が引き下がったという事例も報告されています。
弁護士を味方につけて確実に問題を解決していきましょう。
当事務所では無料相談を受け付けております。少しでも弁護士費用を安く抑えたい方にオススメです!
二度と押し貸し被害に遭わないために
では二度と押し貸しの被害に遭わないようにするにはどんな対策を取れば良いのでしょうか?
流出してしまった個人情報はすぐに変更する
再び押し貸しの被害にあわないために、もっとも重要な対処法は漏れてしまった個人情報を変更することです。
特に必ずやっておきたいことは、以下の3点です。
- 銀行口座を解約する
- 電話番号を変更する
- メールアドレスを変更する
これらの情報をそのまま使い続けた場合、あなたは再び押し貸しのターゲットにされてしまいます。
流出してしまった個人情報は、すべて変更しておきましょう。
ポイント
もしも弁護士に依頼する場合、弁護士が闇金と交渉する際にあなたの携帯電話を使用する場合があります。
弁護士に相談することを想定している方は、一通りやり取りが終わったら携帯電話やメールアドレスを解約・変更しましょう。
まとめ:押し貸しは闇金が原因?対処法はあるの?【弁護士が徹底解説!】
- 身に覚えがない振り込みの返済を要求する手口を押し貸しという
- 押し貸しされてもラッキーと考えてはいけない
- 契約していない融資に対する取り立てに返済義務は一切ない
- 押し貸しをされてもお金を使ってはいけない・取り立てに応じてはいけない
- 押し貸しにあったら銀行口座を解約し、電話番号やメールアドレスを変更しよう
- 闇金による押し貸しの被害で困ったら弁護士への相談がおすすめ!
押し貸しされたとしても焦る必要はありません。
まずは、振り込まれたお金が誤振込なのか、それとも悪徳業者からの押し貸しなのかを確認しましょう。
以下のツイートをご覧ください。
不審な振り込みや、怪しい勧誘があったら、まずは相手が闇金かどうか調べるようにしましょう。
特に昨今のコロナ渦では、リストラや集団解雇によってお金に困っている方が多くいるため、闇金を利用する方が増加傾向にあります。
闇金を利用して個人情報を渡せば、その分押し貸しの被害に遭うリスクは高まります。
振り込まれたお金には手を付けず、闇金からの取り立てにも応じず、まずは弁護士や警察に相談しましょう。
もしも押し貸しと疑われる場合は、押し貸しなどの闇金解決に強い弁護士への無料相談をおすすめします。
シン・イストワール法律事務所は、これまでに10,000件以上の闇金問題を解決してきました。
ノウハウを知り尽くしたシン・イストワール法律事務所へ、安心してご相談ください。
電話・メールの相談を無料で受け付けております。
押し貸しを始めとした闇金問題は悩んでいても何も解決しません。むしろ状況が悪化することがほとんどです。被害が大きくなる前になるべく早く行動へと移しましょう!