闇金の手口

システム金融とは?【手口や対処法をご紹介】

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  • 本記事の監修弁護士
弁護士 田島 聡泰 シン・イストワール法律事務所

監修者

弁護士 田島 聡泰

シン・イストワール法律事務所代表弁護士。東京弁護士会所属。
注力分野:債務整理(自己破産・過払い金・闇金・ファクタリング)・養育費回収など

システム金融とは?【手口や対処法をご紹介】

「手形や小切手による融資をしてもらったが、返済ができなくなくて困っている」
「次々に紹介される金融機関から借金してしまい、もう返済が追いつかなくて大変」

もしかしたら、あなたはシステム金融を利用しているかもしれません。
システム金融は闇金と同じ仕組みであるため、利用すること自体が非常に危険です。
相手の手口に騙されないためにも十分な注意が必要です。

この記事では、システム金融の手口トラブルの解決方法を詳しく解説していきます。
記事を読んでみて心当たりがあれば、すぐに弁護士にご相談ください。

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1.システム金融とは

1.システム金融とは

会社相手の違法貸金業者

システム金融とは中小事業主や個人経営者をターゲットとした違法貸金業者のことをいいます。

主に電話やFAX(ファックス)で融資の勧誘を行っています。

便利そうに見えますが、融資の金利は恐ろしいほど高利で、法定利率を超過しています。

特定が困難

被害件数が増加している原因のひとつに、特定が困難な点が挙げられます。

システム金融は金銭のやり取りを当座預金で行ったり小切手や手形の受け取りを郵便局で局留めにしたり電話番号や住所を頻繁に変更することで警戒態勢を強めています。

そのため警察もシステム金融の検挙には手を焼いており、被害事例の後が断ちません。

【参考情報】
システム金融とは?|システム金融対策センター(システム金融対策センター)

2.システム金融の手口

システム金融の手口について

手形や小切手を担保にした契約をおこなう

先程もご説明したように、システム金融は主に中小企業をターゲットにしていて、個人に融資することはありません。

システム金融に申し込むと、手形や小切手などを送るよう指示され、それに応じて現金を融資してもらう仕組みとなっています。

即日融資が可能であるため、今すぐ現金が必要という企業が利用するケースが多いようです。
つまり資金繰りに困った企業が利用するわけです。

便利である一方で、金利が異常に高いのが特徴です。
低いところで年利で800パーセント、悪質なシステム金融だと年利2,000パーセントなんていうところもあります。

システム金融は法外な利息で利益を得るのです。

システム金融を利用するとどうなるのか?

保証人や担保が不要で、即日融資が可能なシステム金融は、現金が必要な企業にとっては便利に思えます。
しかし先ほど紹介したように、年利は非常に高く、一度利用してしまうと返済を完了させるのは非常に困難です。

通常の貸金業者の場合、支払いが難しければ、期日を延期してもらったり返済を待ってもらったりできますが、システム金融はそれができません
手形や小切手などを送っているため、それが人質のように扱われてしまいます

企業は、半年の間に2回不渡りを出すと、銀行取引が停止処分となり倒産してしまいます。
つまり企業としては不渡りを出すわけにはいかず、どんなに厳しい状況でもシステム金融に対して返済しないといけないのです。

システム金融はこうした企業の弱みにつけこんで高い金利を搾取する悪徳貸金業者なのです。
企業の弱みにつけ込んで詐欺をはたらく闇金といえます。

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3.システム金融の危険なポイント

システム金融の利用を繰り返してしまう

システム金融の一番厄介なポイント

システム金融の一番厄介なところは、返済のために別のシステム金融を利用してしまうという点です。
つまり多重債務状態に陥りやすいのです。

企業は返済が厳しくても不渡りを出すわけにはいかないので、どんな手を使ってでも返済する必要があります。

そこで別のシステム金融を利用し、そのお金で返済をするようになるわけです。
この場合、一時的な返済はできますが、実際には利息の分だけ借金が増えていることになります。

たとえばAというシステム金融から100万円借りて、50%の利息を含めた150万円の返済が必要だとします。
もし返済ができなければ、今度はBというシステム金融から150万円借りてAに返済します。
これでAには返済できましたが、今度はBに元金150万円と50%の利息75万円を合わせた225万円の借金ができてしまいます。
もしこれも返済できなければ、今度はCという別のシステム金融からお金を借りることになります。

また、この例では利息を50%と設定しましたが、実際の利率はもっと高いと考えられます。

システム金融を利用してはいけない

こういったシステム金融の多重債務は利息分だけ借金が広がっていく悪循環に陥る危険があります。

気がついたら最初に借りた何倍もの借金を抱えていた、なんて話も珍しくありません。

システム金融側はこうなることもある程度予想しており、システム金融同士で手を組んで利用者を追い込んでいくのです。

システム金融を一度利用してしまうと、抜け出すのは非常に難しいということを知っておきましょう。

4.個人を対象にしたシステム金融も出始めている

個人を対象にした個人を対象にしたシステム金融も出始めている
ここまでシステム金融は中小企業を中心に融資していると紹介しました。
ですが最近では個人を対象にしたシステム金融も確認されるようになってきました。

企業じゃないからといって油断できない

基本的な手口は同じで、やはり返済させるために他のシステム金融を利用させ、多重債務に追い込むケースが多いようです。

  • 融資を行い、法外な利息を取る
  • 返済できなくなったら、別のシステム金融を紹介して返済させる
  • 利用者が限界を迎えるまで、返済とシステム金融の利用を繰り返させる

このような流れでシステム金融はお金を得ます。

企業専門の闇金なら、個人である自分は関係ないと考えていると危険です。
近年では個人でシステム金融を利用し、返済ができなくなって追い込まれたといった被害も増加しています。

システム金融は企業だけでなく、個人にもその手を広げ始めたと認識しましょう。

【注意】システム金融のお悩みを相談したい方は闇金のトラブル、相談するならまずは弁護士!その理由を徹底的に解説しますをご確認ください。

4.システム金融被害の対処法

システム金融に騙された場合の対処法

違法業者に返済する必要はない

そもそもシステム金融は違法業者で、出資法に違反する契約をしているため、返済する必要はありません
過去の裁判でも、出資法違反の高金利を設定している場合には、金利はもちろん元金も返済する必要はないという判決が出ています。

システム金融は法外な金利で儲けを出しているので、出資法に違反しています。
法律的には返済する必要がないのです。

ひとりで立ち向かうのは危険

ただし、このことをシステム金融に伝えて本当に返済する必要がなくなるかは疑問が残ります。
システム金融も法律を知ったうえで営業していますから、こちらが法的な正当性を訴えても話を聞いてくれません

むしろ逆上して取り立てや嫌がらせが激しくなる可能性もあります。
ひとりで立ち向かうのではなく、弁護士などの法律に詳しい専門家に頼るのが適切でしょう。

弁護士に相談するなどして、具体的にどう対処すればいいのかなど今後の対応策を考えましょう。

まとめ:システム金融に気をつけろ!

まとめ

  • システム金融は会社向けの貸金業者
  • システム金融のほとんどが闇金
  • システム金融トラブルは弁護士に相談しよう

システム金融は立派な違法業者です。
一生懸命返済しようとせずに、正しい方法であなたの借金問題を解決させましょう。

システム金融を始めとした闇金トラブルは法律の専門家である、弁護士に相談して対処するのがベストでしょう。

ただし闇金問題は、弁護士にとっても解決が厄介な分野の一つです。
必ず、闇金・システム金融問題を解決するノウハウをもった弁護士を選びましょう。

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