「闇金の借金に時効ってあるの?」
「早く時効を迎えて闇金からの借金を無かったことにしたい!」
闇金から借金をしている人・したことがある人なら、一度はこんなことを考えたことがあるでしょう。
確かに闇金の借金に時効があれば、一定期間我慢すれば必要以上にお金を返済しなくて済むかもしれません。実際のところどうなのでしょうか?
そこで今回は一般的な借金の時効と闇金の借金の時効の違い、闇金からの激しい取り立てを防ぐ解決方法などを詳しく解説していきます。
闇金被害でお困りの方は必見です!
今回のテーマ
- 一般的な借金の時効について
- 闇金の借金に時効はある?
- 闇金からの取り立てを止める解決方法
- まとめ:闇金の借金に時効はあるの?【取り立てを止める解決方法をご紹介】
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※ 債務整理受任に関しては弁護士との面談が必要ですが、諸事情により面談が困難な方はお気軽にご相談ください。 一般的な借金の時効
まずは一般的な借金の時効について知っておきましょう。
刑事ドラマでもよく見るように、借金分野にも「時効」という概念があり、特定の条件を満たすことで消滅時効が成立します。
具体的には3つの条件が必要です。
借金の消滅時効が成立する3つの条件
- 最後に返済してから5~10年が経過している
- 時効の中断が発生していない
- 時効援用手続きが済んでいる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
条件1. 最後に返済してから5~10年が経過している
借金の時効期間は借りた相手によって異なります。
また2020年4月1日に民法が改正されたため、それ以前とそれ以降とでも時効期間は若干異なります。
2020年3月31日以前の借入の場合は以下のような時効期間が反映されます。
2020年3月31日以前
- 貸金業者、銀行:5年
- 個人、信用金庫、住宅ローン、奨学金:10年
そして2020年4月1日以降の借入の場合は以下のような時効期間が反映されます。(【新民法条文】債権等の消滅時効(166条))
2020年4月1日以降
- 債権者が権利を行使することができることを知った時から5年
- 権利を行使することができる時から10年
みなさんの借り入れた時期を照らし合わせて、時効の期間を確認してみましょう。
各条件に該当した場合、債権の消滅時効が適用されます。
条件2. 時効の中断が発生していない
特定の手続きが行われた場合、時効が中断(更新)されて期間がリセットになる可能性があります。
具体的には以下の4つの手続きが挙げられます。
- 債権者(貸した人)が裁判で請求を行い催告書が送られた
- 債権者(貸した人)によって差し押さえ・仮処分が行われた
- 債務者(借りた人)が返済期限後に少しでも返済した
- 債務者(借りた人)が債権者(貸した人)に返済意思を示した
返済意思を示すというのは「もうすぐ返済するから少しだけ待って欲しい」と返済をほのめかすことを言います
これらの事例に1つでも該当した場合、時効の更新と見なされ、期間がリセットされる可能性があるので注意しましょう。
条件3. 時効援用手続きが済んでいる
時効期間が過ぎていたからといって、自動的に借金が消滅するわけではありません。
お金を借りた債務者は消滅時効の援用手続きを済ませる必要があるのです。
この消滅時効の援用手続きとは、簡単に言うと消滅時効制度を利用して債権を消滅させることを債権者(お金を貸した人)に伝える手続きのことを言います。
具体的には援用通知について記載された「時効援用通知書」を内容証明郵便で債権者に郵送するのが一般的です。
借金の消滅時効は難易度が高い
ご覧のように借金の消滅時効を適用させるのはかなり難易度が高いです。
債務者は一秒でも早く時効期間が経過することを望んでいるかもしれませんが、債権者からすれば状況は正反対です。
債権者は少しでも「消滅時効の期間を伸ばすため」あるいは「借金を回収するため」あらゆる対策を取ってくるでしょう。
具体的には以下のような強引な手法を取ってきます。
- 無理やり返済意思を示させて時効を更新させる
法律に触れない程度の悪質な取り立てを行い、半強制的に債務者に「少しだけ待って欲しい」「〇月〇日までには返済する」といった返済意思を示させます。 - 少しでも借金を返済させて時効を更新させる
こちらも強引な手法ですが返済期限後に1円でも返済すれば時効は更新されることを利用します。 - 裁判所に申し立てを行い時効を更新させる
債権者が裁判所に申し立てを行い本格的に借金を回収しようとしてきます。この際に債務者に届く支払督促や訴状を無視すると時効は更新されると同時に強制執行によって財産が差し押さえられます。
「無理やり返済意思を示させて時効を更新させる」と「少しでも借金を返済させて時効を更新させる」の2パターンが一般的です。
もしも借金の消滅時効制度を利用したい方は、
・債権者に返済の意思を示さない
・返済期限後は1円も返済しない
・債権者による裁判所への申し立てで届いた書類を無視しない
この3つを時効期間が経過するまで貫き通す必要があることを覚えておきましょう。
闇金の借金に時効はある?
一般的な借金には5年〜10年の時効があることが分かりましたが、闇金の借金の場合はどうなるのでしょうか?
結論から申し上げると闇金の借金には時効は存在しません
細かく見ていきましょう。
違法貸金業者の闇金には返済義務がない
まず皆さんに知っていただきたいのは
「闇金からの借金に返済義務は生じない」
ということです。
闇金は貸金業法や利息制限法など様々な法律を違反している違法貸金業者です。
そして民法では「不法原因給付」といって違法な条件で貸付されたお金に返済義務は発生しないと定められています。
民法には「信義誠実の原則」といって、公法・私法を問わず当事者が相手の信頼にそむかず誠意をもって行動しなければならないという原則があります。
実際の条文を見てみましょう。
第708条
不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。(不法原因給付)
電子政府の総合窓口e-Gov/民法 より引用
少し硬い表現なのでわかりやすくしてみると
「不法な(理不尽な)条件でお金を貸し付けても、返済を要求することはできない」
という意味になります。
よって違法貸金業者である闇金には借金を返済する必要がないのです。
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闇金の借金に時効は適用されない
闇金は違法な条件で貸付をしているため、法律によって定められている時効も適用外ということになります。
債務者から借金を回収するためなら手段を選ばない闇金が、時効を迎えたくらいで取り立てを止めると思いますか?
一度借りてしまったら最期。
違法業者である闇金は返済期日から何年経過しようが取り立てを止めることはないでしょう。
上段で触れた借金の消滅時効を成立させるための3つの条件も、闇金相手ではなんの意味も持ちません。時効期日を迎えても、時効援用通知書を送っても、返済の意思を示さなくても効果は期待できないのです。
闇金からの取り立てを止める解決方法
闇金の借金に時効が適用されないなら、どう対処すれば完全に縁を切れるのでしょうか?
ひとりで立ち向かうのは危険
上段にて違法業者である闇金には一切返済義務が無いことが分かったかと思います。
ですが返済する必要がないからと言って闇金を放置してはいけません。
それではかえって相手を怒らせてしまい、取り立てが激しくなる危険があります。
それでは相手に直接連絡して不法原因給付のような法的な正当性を訴えてみるのはどうでしょうか?
残念なことにこちらも効果は期待できません。
相手に舐められて、反感を買うリスクも出てきます。
違法業者と縁を切るには、法律に詳しい専門家に相談することをオススメします。
弁護士に相談しよう
闇金トラブルで困ったら弁護士への相談がおすすめです。
法律の専門家である弁護士は違法業者である闇金の違法性を正式に指摘することが出来ます。
借金の無効化はもちろん、取り立て行為を即日で停止させることも可能です。
そのため多くの闇金は弁護士のことを非常に恐れており、弁護士が介入通知を知らせただけで取り立てが完全にストップすることもあります。
弁護士費用が気になる方もいるかもしれませんが、心配ご無用!
最近では電話やメールでの無料相談を実施している弁護士も増えてきていますので、資金で困っている方はこうした無料サービスを利用してみましょう。
まとめ:闇金の借金に時効はあるの?【取り立てを止める解決方法をご紹介】
まとめ
- 通常の借金の時効は5年〜10年
- 消滅時効を成立させるには「時効期間が経過している」「途中で時効が更新されていない」「援用手続きを済ませている」の3つの条件が必要
- 闇金は数々の法律を違反している違法貸金業者なので返済義務も時効も関係無い
- 闇金相手にひとりで闘うのはリスクが大きすぎる
- 闇金問題で困ったら法律の専門家である弁護士に相談することでスムーズに解決できる
今回は一般的な借金の時効と闇金の借金の時効の違い、闇金からの激しい取り立てを防ぐ解決方法について徹底解説しました。
一般的な借金には3つの条件を満たすことで消滅時効が成立しますが、元から法律を違反している闇金にはそんな話は通用しません。
どんなにあなたが正しい主張をしていたとしても闇金が取り立てを止めることはないでしょう。
闇金でお困りの方は、今すぐ弁護士に相談をしましょう。
まずは誰かに悩みを打ち明けるだけでも、きっと心が軽くなります。
シン・イストワール法律事務所は、これまでに10,000件以上の闇金問題を解決してまいりました。
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