チケット金融は違法なのか
ここまでの説明で、チケット金融の仕組みについて詳しく理解できたと思います。
続いてはチケット金融の違法性について、学んでいきましょう。
合法に見えるけど違法
チケット金融は直接的なお金の貸付はしていないので、一見、違法ではなさそうです。
しかし、あなたがチケットを換金して一時的に得た金額と、後日業者に支払う金額には大きな差があります。
この差額を利息と捉えたとき、闇金と同様の法外な利息といえるため、出資法に違反していると解釈できます。
一般的な借金と異なるのは、直接現金を渡すのではなく、チケットを購入させる点です。
このように手続きを煩雑化するには理由があります。
万が一、チケット金融業者が警察などに摘発された場合、「自分たちはチケットを販売していただけ」「法外な利息などは受け取っていない」などと言い逃れをするためです。
チケット金融は、貸す側、借りる側双方にとって面倒そうな仕組みですが、チケット金融業者にとっては、リスク管理の目的があるのです。
チケット金融に対する行政の見解
チケット金融は、利息が出資法に違反しているので、違法な悪徳業者です。
違法であるにもかかわらず、気軽さにだまされてしまう消費者が多いため、金融庁やNPOは頻繁に注意喚起をしています。
金融庁
チケット(高速回数券など)を代金後払いという形で販売し、チケットを指定した金券ショップなどに持ち込むことで現金化させる。業者は一週間後にチケットの販売金額を返済させる。現金化した受取金額と返済金額との差額を利息とみると法外な利息となる。
https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/より
NPO消費者サポートセンター
「金券金融」「チケット金融」も、「家具リース」「車リース」と同様、出資法の金利規則を脱法しようとするヤミ金融の一種であり「金券金融」「チケット金融」も、出資法違反の犯罪行為であることに変わりはなく、02年末以降、大阪府警が集中的に摘発を行っています。
https://www.npo-kyoto.org/yamisyorui7.htmlより
ご覧のように様々な行政組織や団体が注意喚起を行っているため、私たち消費者はくれぐれも注意しなければなりません。
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チケット金融の危険性
チケット金融の特徴、違法性についてかなり理解できてきましたね。
ここからは、私たち消費者が特に注意すべきチケット金融の危険性について解説していきます。
危険性① お金を損する
ここまで説明した通り、チケット金融は法外な利息をとられることに加えて、複数の業者を介して取引が行われるために、利用者が必要以上に損してしまいます。
もし期限日までにチケット代を支払えない場合、チケット金融業者は「借金をしてでも返せ」などと迫ってくることもあります。
チケット金融業者は違法業者である闇金なので、借金をした時も法外の利息で貸し付けられるでしょう。
結果として、利用者は多額の借金を背負ってしまうのです。
チケット金融を利用すると、一時的にお金を損するだけでなく、高利息の借金が増え、悪循環に陥ると理解できたでしょうか。
目先のお金だけでなく、後々のことを考えると、チケット金融の恐ろしさがわかりますね。
危険性② 個人情報が漏れる
チケット金融の恐ろしいところは、お金を損することだけではありません。
個人情報が漏れることも、チケット金融のデメリットです。
チケット金融を利用する際、氏名・住所・電話番号など、何かしらの個人情報を教えるように求められるケースがあります。
しかしチケット金融に個人情報、たとえ電話番号だけでも教えることは非常に危険です。
チケット金融を利用した後に「お金は足りてますか?」「また利用しませんか?」などと、勧誘の電話がかかってくる可能性があるからです。
ほかにも、個人情報が別の悪徳業者に売られるリスクも考えられます。
教えた個人情報が多ければ多いほど、悪用の危険性は高いと言えるでしょう。
住所を教えてしまった場合、自宅に闇金からDMが来たり、あなたと接触を図ろうと自宅周辺に張り付かれるかもしれません。
銀行口座を教えた場合、突然お金が振り込まれ、法外な利息とともに返済を迫られる「押し貸し」をされる可能性もあるでしょう。
参考押し貸しされる原因は?手口や被害時の対処法を詳しく解説
「個人情報をそんな簡単に渡すわけがない」と考える人もいるかもしれません。 しかし、経済的に追い詰められた人は、「お金を貸してくれるなら」と相手に言われるがままの行動をとってしまうものです。
自分が悪徳業者に個人情報を渡す気がなくても、業者が脅して奪ってくるかもしれません。
危険な目にあう前に、自分の身を守ることを忘れないでください。
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チケット金融被害の対処法
ここまで、チケット金融の危険性を説明してきました。
では、実際にチケット金融の被害にあってしまったら、どうすればいいのでしょうか。
ここからは、適切な対処法を説明していきます。
対処法① 業者の情報をしっかり押さえておく
チケット金融の被害に気づいたら、すぐに物的証拠を集めてください。
集めるべき物的証拠の例
- 利用したチケット金融を知ったきっかけ
- チケット金融業者の連絡先、やりとりの履歴
- チケットの購入場所、換金した金券ショップの場所
特に、インターネット上のメッセージは、チケット金融業者が履歴を消す可能性がありますので、すぐにスクリーンショットや印刷などをして、確実に手元に残しておきましょう。
証拠が十分でないと、法律の専門家や警察は相談された場合、十分に対応できません。
チケット金融だと発覚したら、迅速に対処するように心がけましょう。
対処法② チケットは換金してはいけない
もしチケットを受け取ってしまった場合、換金してはいけません。
必ず手元に残し、弁護士などの専門家に相談しましょう。
専門家が業者との交渉に入ることで、売買が不成立になり、あなたがチケット金融と関係を断ち切れるかもしれないからです。
チケットを手元に残し、専門家にも相談せず、持ち逃げをするのもオススメできません。
かえって、あなたが危険な目にあう可能性があります。
もしも持ち逃げした場合、売買の際にチケット金融に渡した個人情報をもとに、あなたがしつこく付きまとわれたり、嫌がらせを受けるケースが考えられます。
相手は闇金などの悪徳業者なので、1人で対処すると、経済的にも精神的にも追い詰められてしまいます。
チケット金融からチケットを受け取ってしまった場合は、決して1人で解決しようとせず、弁護士などの専門家を頼りましょう。
対処法③ 弁護士に相談する
ここまで、チケット金融の手口や恐ろしさを説明してきました。
繰り返し述べた通り、もしチケット金融を利用した場合は、なるべく早く弁護士に相談することが大切です。
チケット金融は、「直接的にお金を貸し付けていない」「仕組みが煩雑」といった理由から、法律の専門家でなければ、対処が難しい相手です。
法律の専門家である弁護士に相談することが、最善の解決策と言えるでしょう。
弁護士が、豊富な知識と経験をもって、迅速にあなたとチケット金融の関係を断ち切るために対処します。
闇金などの悪徳業者に強い弁護士に強い弁護士、弁護士事務所であることも大切なチェックポイントです。
ぴったりの弁護士に相談して、一刻も早く解決しましょう。
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まとめ:チケット金融とは?闇金?手口や危険性を解説
- チケット金融とは、「客にチケットを買わせて、売らせる」ことでお金の貸し借りを行う業者のこと
- チケット金融を利用すると「高額な手数料(利息)を損する」「個人情報が漏れる」といったデメリットがある
- 実際、金融庁やNPO消費者センターも警告をしている
- チケット金融を始めとした借金や闇金トラブルで困ったら弁護士に相談するのがおすすめ
今回はそもそもチケット金融とはなんなのか?違法性や危険業者の特徴、被害にあった時の対処法についてご紹介しました。
改めてチケット金融の仕組みについて図解画像で確認しておきましょう。
チケット金融の仕組み
基本的にチケット金融を利用すると、お金を損するだけでなく、あなたの個人情報を危険に晒すことになります。
チケット金融などの悪徳業者に個人情報を知られると、激しい勧誘、迷惑メール、押し貸しやカラ貸しなどの二次被害に発展する可能性があります。
チケット金融の危険性をしっかり頭に入れておきましょう。
また、万が一闇金を利用してしまった時は弁護士に相談することでスムーズに問題を解決することができます。
相談には相当お金が掛かるのではないのか、またきちんと相談に乗ってくれるのだろうかと気になっている人もいるかもしれません。
弁護士依頼にはもちろん費用は掛かりますが闇金に返済を続けるよりもずっと安い金額で済みます。
シン・イストワール法律事務所は、これまでに10,000件以上の闇金問題を解決してまいりました。
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