トイチで借り入れた時の返済額はいくら?年利で表すといくらになるの?計算方法を知りたい!
トイチで借り入れたけど返済が進まない。解決方法は?
今回はこのような疑問を解決していきます。
トイチとは、「10日で1割(とおかでいちわり)」の利息のことで、法律を無視した違法金利です。
主に闇金などの違法業者が使う闇金で、一度トイチで借り入れを始めると返済は非常に困難です。
本記事では、トイチの定義やトイチで借り入れた場合の返済額について、シン・イストワール法律事務所の弁護士が徹底解説していきます。
闇金トラブルでお困りの方は、今すぐに弁護士に相談してスピーディーに解決していきましょう。
今回のテーマ
- トイチとは?
- トイチでお金を借りた時の返済額
- トイチの契約に返済義務は無い
- トイチを10日以内で返済すると、元金の返済のみで済むのか?
- トイチの契約は違法
- トイチの契約に返済義務はない
- トイチの契約を結んでしまった時の対処法
- まとめ
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※ 債務整理受任に関しては弁護士との面談が必要ですが、諸事情により面談が困難な方はお気軽にご相談ください。 トイチとは?

トイチとは違法な利息設定のこと
「トイチ」とは、10日で1割(10%)の利息設定のことです。
「とおか(10日)でいちわり(1割)」の略で「トイチ」と呼ばれます。
トイチの他に、利息には「ヒサン(1日3割)」「トサン(10日3割)」「トゴ(10日5割)」などの種類があります。
利息制限法では、借入額に応じた上限利息を以下のように定めていますが、トイチは上限利息を超えているため違法です。
トイチを単利計算すると年利365%、複利計算すると年利3242%となり、明らかに違法だと判断できます。
単利とは元金にのみ利息が付くことで、複利とは前回までの元金と利息を含めた返済額全体に対して利息が付くことです。
単利(simple interest)とは、最初の投資元本にのみ利息が付くタイプの金利です。
一方、複利(compound interest)とは、支払われる利息を最初の元本に組み入れ、これを新しい元本として再度運用していくタイプの金利です。
参考:日本証券業協会「単利と複利を理解しよう」
例えば10万円をトイチで20日間借り入れた時の返済額は、
単利の場合…12万円(10万円×1.1×2)
複利の場合…12.1万円(10万円×1.1×1.1)
となります。
トイチのような法外に高い利息で融資する業者は、ほとんどのケースで闇金などの違法貸金業者です。
トイチ、ヒサン、トサン、トゴという利息は利息制限法が定める上限金利を超えるため、すべて違法です。
「トイチ」は主に闇金などの違法業者から借り入れる際に用いられる言葉だと覚えておきましょう。
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参考【本当に危ない】白ロム詐欺の危険性や被害にあったときの対処法を詳しく解説します
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トイチを導入している業者は闇金
繰り返しになりますが、トイチで融資を行う業者は闇金である可能性が非常に高いです。
というのも、一般的に貸金業を営むには2つの条件を満たす必要がありますが、闇金はトイチで営業している時点で条件を破っており、正規の貸金業者とは呼べないからです。
- 国(財務局)または都道府県知事に貸金業者としての登録をする
- 出資法・利息制限法の範囲内で貸し付けを行う
条件の1つ目である、貸金業者の登録は非常に重要で、違反した場合は法律で罰せられます。
貸金業の登録先は、財務局長か都道府県知事のいずれかとなり、どちらに登録申請をするかは営業所の所在地によって変わります。
登録を受けないで貸金業を営むと、無登録営業として、法律によって罰せられます。
参考:日本貸金業協会「貸金業を始めるには」
条件の2つ目、出資法・利息制限法の範囲内の貸し付けについては、貸金業法で「総量規制」が定められているため注意しましょう。
過度な借入れから消費者の皆さまを守るために、年収などを基準に、その3分の1を超える貸付けが原則禁止されています(総量規制)。
例えば、年収300万円の方が貸金業者から借入れできる合計額は、最大で100万円となります。
引用:日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1までです」
総量規制のほかにも、貸金業者は上限金利を守って営業する義務があります。
利息制限法の上限金利(超過すると民事上無効):貸付額に応じ15%~20%
出資法の上限金利(超過すると刑事罰):20%
上限金利は利息制限法の水準(貸付額に応じ15%~20%)となります。なお、利息制限法の上限金利を超える金利帯での貸付けは民事上無効で、行政処分の対象にもなります。出資法の上限金利を超える金利帯での貸付けは、刑事罰の対象です。
参考:金融庁「貸金業法のキホン」
2つの条件「貸金業登録」「出資法・利息制限法を守った融資」のうち、どちらか一方でも満たさない場合、その貸金業者は違法業者とみなされるでしょう。
闇金はトイチやトサン、トゴといった利息を設定する違法業者のため、違法な貸金業者と判断できます。
貸金業の登録についても、ほとんどの闇金が行っていません。
闇金のような違法業者からの借り入れには、返済義務が一切ないと定められています。
もし現在進行系でトイチの借り入れをしているなら、それは不要な返済であり、返済する義務はありません。弁護士に相談すれば過剰分が戻ってくる可能性があります。信頼できる法律の専門家に相談してみましょう。
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なぜ闇金の金利は高いのか?
闇金の金利が高い理由は2つです。
- リスクがあっても利息で儲けられる
- 期間が長期になればなるほど闇金にとってはメリット
ほとんどの闇金利用者は、信用情報に傷がある・返済能力に問題がある等のリスクを抱えており、きちんと返済するかもわからない利用者を相手にするのは闇金にとってもデメリットです。
そこで、あらかじめ高い利息を設定して、1回返済されただけでも利益を出せる仕組みを作っているのです。
また、融資期間が長くなればなるほど、より多く儲けることができるため、闇金にとって、利息を高く設定することにはメリットがあると言えます。
トイチでお金を借りたときの計算方法
トイチの業者から100万円借り入れをすると、利息は10日後に10万円、30日後に30万円になるの?
このように勘違いする方が多くいらっしゃいますが、この考え方は間違いです。
トイチで借りる場合の利息の計算方法をご紹介します。
トイチの計算方法
10日後なら借入額×1.1円(1.1の1乗)
20日後なら借入額×1.1×1.1円(1.1の3乗)
50日後なら借入額×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1円(1.1の5乗)
100日後なら借入額×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1円(1.1の10乗)
例えばトイチの業者から100万円を借り入れる場合、
10日間の返済額は100×1.1=110万円
20日間で100×1.1×1.1=121万円
50日間で100×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1=161万円
となります。
正確に計算すると、闇金の利息は違法で高額だと分かりますね。
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トイチでお金を借りたときの返済額

ここまで、闇金の利息計算方法を紹介してきました。
ここからは返済額を日数別に紹介します。
これからトイチで借り入れようとしている人、すでにトイチで借り入れてしまった人は必見です。
トイチで3万円借りた場合の返済額
*元本が10万円未満の場合の上限金利は年20%と定められています
*返済額は複利で計算しています
*違法業者の場合、何度も手数料を追加請求されることがあります
トイチで10万円借りた場合の返済額
*元本が10万円以上100万円未満の場合の上限金利は年18%と定められています
*返済額は複利で計算しています
*違法業者の場合、何度も手数料を追加請求されることがあります
トイチで50万円借りた場合の返済額
*元本が10万円以上100万円未満の場合の上限金利は年18%と定められています
*返済額は複利で計算しています
*違法業者の場合、何度も手数料を追加請求されることがあります
トイチで100万円借りた場合の返済額
*元本が100万円以上の場合の上限金利は年15%と定められています
*返済額は複利で計算しています
*違法業者の場合、何度も手数料を追加請求されることがあります
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参考【インスタグラムに闇金?】危険性や対処法を弁護士が解説
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トイチの契約に返済義務は無い

トイチの計算方法、違法性について理解が深まってきたと思います。
繰り返しになりますが、トイチの借金に返済義務はありません。
では、なぜトイチに返済義務が無いのか、さらに具体的に解説していきます。
民法の不法原因給付に抵触するから
闇金は、民法の不法原因給付に抵触する可能性があるため、返済義務はないといえます。
不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。
引用:e-GOV法令検索「民法 第708条 不法原因給付」
つまり「不法な原因」とは闇金の違法な契約のことで、この契約に則って貸付が行われた場合、返済義務は無いと解釈できます。
ただし、違法であるのは利息の部分のみで、一般的に元本の返済義務が残ることがあると覚えておきましょう。
闇金問題には、さまざまな問題がかかわっているため、馴染みのない法律を理解するのは難しいと思います。悩んだときは、信頼できる弁護士や司法書士に相談しましょう。
返済義務が無いからと言って放置は危険!
返済義務がないからといって、借りたまま放置することは決しておすすめできません。
なぜなら、闇金からの借り入れを放置しておくと、激しい取り立てや嫌がらせに合う可能性があるからです。
例えば、自宅や職場周辺を付きまとわれたり、1日に何十回も電話をかけて来られたり、頼んでもないピザや救急車を手配されるなどといったケースがよくあります。
利用者本人だけでなく、家族や同僚、近隣住民に迷惑が掛かることもあるでしょう。
被害が拡大する前に、適切な対処を取って、闇金と縁を切ることが大切です。安心して闇金の対応を任せられる専門家に相談しましょう。
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トイチを10日以内に返済すると、元金の返済のみで済むのか?

ここまで、トイチの意味や違法性について詳しくご説明してきました。
「トイチって10日以内で返済すれば、元本だけ返済すればいいのでは?」
と思った方も少なくないでしょう。
この考えは誤りなので、注意しましょう!
闇金は、返済日に利息を請求されるのではなく、借りた日に利息を抜かれる仕組みです。
例えば、10万円借りた場合、利息1万円を差し引いた9万円が手渡しされます。
つまり「トイチを10日以内に返済すれば利息から逃げれる」という可能性はゼロです。
トイチの契約を結んでしまった場合の対処法
ここまで、トイチの定義、計算方法について具体的に説明してきました。
最後に、トイチの契約を結んでしまった場合、どのように対処すれば良いかをご紹介します。
実際に闇金からの借り入れで悩んでいる方は、解説を参考に適切に対応していきましょう。
対処法① 司法書士に相談する
闇金の対処で困った場合、司法書士に相談するのがおすすめです。
法律や債務に詳しい専門家に相談することで、正しく迅速に対処できるでしょう。
なかには、闇金対応を専門とする司法書士もいるため、難しい闇金対応も安心して任せられます。
ただし、司法書士が取り扱える借金問題の額には上限があることを覚えておきましょう。
借金額が140万円を超える場合、司法書士ではなく、弁護士に相談することをおすすめします。
対処法② 弁護士に相談する

借金問題で悩んだ場合、特に借金金額が140万円を超える場合は、弁護士に相談することがおすすめです。
一般的に闇金などの違法貸金業者は、弁護士や司法書士のような専門家の介入を嫌う傾向があります。
そのため、弁護士が利用者と闇金の間に入って交渉することで、闇金からの取り立てや嫌がらせをストップできるのです。
弁護士が闇金と直接交渉することで、違法な利息の過剰分を取り戻せる可能性があります。
闇金対応は一人で悩まず、信頼できる弁護士に任せることがおすすめです。
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対処法③ 法テラスに相談する
闇金問題で悩んだら、法テラスに相談することも有効です。
法テラス(日本司法支援センター)とは「国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所」です。
経済的に余裕が無い人も、気軽に法律相談をしたり、弁護士や司法書士の紹介を受けられます。
法テラスに相談すると「費用の立て替え、分割払いに対応できる」「無料で法律相談ができる」というメリットがあります。
一方で「弁護士や司法書士を選べない」「闇金分野を専門としない専門家が担当になる可能性がある」「時間がかかる」デメリットもあるのです。
メリットとデメリットを考慮したうえで、法テラスに相談することをおすすめします。
警察に相談しても解決は期待できない
警察は、傷害や暴行、窃盗などの被害を刑事事件として対応します。
例えば、闇金からの嫌がらせで暴力などを受けた場合、闇金から暴力を受けたという証拠があれば、暴力問題に関しては刑事事件として対処されるでしょう。
一方で、闇金による借金問題は民事事件であるため、警察に対応してもらえないことがほとんどです。
また警察は法律の専門家ではないので、適切な対処法を教えてくれるわけではありません。
民事不介入原則とは「個人の財産権の行使・親族権の行使・民事上の契約などは個人間の私的関係たるに止まり、その権利の侵害・債務の不履行などに対する救済は、もっぱら司法権のつかさどるところで、警察権の関与すべき事項ではない(警察権は、借家人の立退を強制するとか貸金債権の取立をするなど、民事上の債権の執行に協力する権限を有するものではない)。」などと説明されます(田中次郎「新版行政法下巻全訂第二版」)。
参考:大阪府暴力追放推進センター「民事不介入原則の誤解」
闇金からの借金問題で悩んだら、信頼できる弁護士、司法書士に相談することをおすすめします。
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参考【闇金問題は警察に頼らないほうがいい?】闇金問題の正しい解決方法
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まとめ:トイチとは?計算方法や返済義務について詳しく解説

- 「トイチ」とは、10日で1割(10%)の利息設定のこと
- トイチのほかにも「ヒサン(1日3割)」「トサン(10日3割)」「トゴ(10日5割)」などの種類があるが、利息制限法が定める上限金利を超えるため、すべて違法
- 闇金からの借り入れは複利で計算するのが基本
- トイチの闇金を10日以内に返済しても、利息は引き抜かれる
- トイチで貸付をおこなっている業者は利息制限法を違反している違法貸金業者(=闇金)
- 違法業者との契約に返済義務はない
- 闇金とのトラブルで困ったら弁護士や司法書士に相談しよう
今回は「トイチ」の意味や計算方法、違法性や対処法などについてご紹介しました。
トイチとは10日で1割(10%)の利息設定のことで、利息制限法を違反しています。
トイチやヒサン、トサンやトゴを設定している業者は違法貸金業者(=闇金)であるため、絶対に借り入れないようにしましょう。
また、万が一闇金を利用してしまった時は弁護士に相談することでスムーズに問題を解決することができます。
相談には相当お金が掛かるのではないのか、またきちんと相談に乗ってくれるのだろうかと気になっている人もいるかもしれません。
弁護士依頼にはもちろん費用は掛かりますが闇金に返済を続けるよりもずっと安い金額で済みます。
シン・イストワール法律事務所は、これまでに10,000件以上の闇金問題を解決してまいりました。
闇金問題のノウハウや経験が豊富なシン・イストワールへ、まずはお気軽にご相談ください。
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