「離婚した元夫が養育費を払わないまま行方をくらました!行方不明の相手から養育費を請求することってできるの?」
今回はこういった疑問を解決していきます。
離婚した夫婦間において、別居した親(非監護親)が子供と暮らす親(監護親)に支払う子供の生活費や学費のことを養育費と言います。
ですが養育費の支払い義務者である元夫が行方不明になった場合、どのようにして養育費を回収すればいいのでしょうか?
そこで今回は相手が行方不明になった時の養育費の回収方法について相談事例ごと詳しく解説していきます。

今回のテーマ
- 養育費の相手が行方不明になった事例
- 養育費の相手が行方不明になったときの解決方法
- まとめ:行方不明の相手から養育費の請求ってできるの?
目次
養育費の相手が行方不明になった事例と解決方法
実は今まで養育費を支払っていた相手が急に行方不明になり、支払いがストップしてしまうことは少なくありません。
ここでは実際に養育費を支払っていた元旦那が行方不明になってしまった方々の相談事例とそれぞれの解決方法をご紹介します。
養育費の相手が行方不明になった事例と解決方法①
一年前に生後9ヶ月の子供を抱えて離婚しました。
離婚の際には公正役場にて養育費の取り決めを行いました。
元夫は2ヶ月だけ養育費を支払った後に行方不明となり、現在は連絡も取れない状況です。
行方不明も分からない元夫から再び養育費を回収することはできるのでしょうか?
養育費の請求について、行方不明の元旦那から請求することは可能でしょう... - Yahoo!知恵袋(一部表現を変えています)
こちらの相談者は元夫が行方不明になってしまい、養育費を受け取れずに困っているようです。
相談が投稿された2011年の段階では行方不明の旦那から養育費を回収するのは難しいとされていました。
ですが落ち込むことはありません!
こうした問題を受け令和2年4月1日に改正民事執行法が施行され、裁判所を介することで元夫の銀行口座や勤務先、行方(現住所)を調査しやすくなりました。
つまり改正民事執行法が施行された現在は、元夫の行方が分からなくても養育費を回収できる可能性が極めて高いと言えるのです。
とはいえ養育費を回収するには専門的な書類が多数必要になるため、弁護士に依頼してすべて代行してもらうのが良いでしょう。

養育費の相手が行方不明になった事例と解決方法②
元夫が養育費を支払いたくないという理由で行方不明になりました。
こういった場合は誰に相談すれば良いのでしょうか?
警察?弁護士?おすすめの相談先を教えてほしいです。
元夫が養育費払いたくないといって行方をくらましました。こんな時どこに相談したら... - Yahoo!知恵袋(一部表現を変えています)
こちらの相談者は行方をくらました元夫から養育費を回収するための相談先を探しているようです。
候補として警察が挙がっていますが、今回のような債権のトラブルは民事事件に該当するので警察に相談しても良い効果は期待できないでしょう。

- 法テラス
- 自治体の相談所
- 弁護士
- 養育費相談支援センター
あなたの条件に合った相談先を見つけることで、よりスムーズに養育費を回収できるでしょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
-
-
養育費未払い問題を相談できる4つの窓口を弁護士がご紹介
養育費の未払い問題は、多くの人が悩んでいます。 この問題を相談できる窓口のようなものはあるのでしょうか。 ここでは養育費 ...
続きを見る
養育費の相手が行方不明になった事例と解決方法③
4歳の子供を持つシングルマザーです。
約2年前養育費調停をしていたのですが、元夫は一度も出廷せず期間中に引っ越しして行方不明となってしまいました。
その後法テラスや弁護士さんに協力していただいて、元夫の住民票を取り寄せ、引越し先の住所を突き止めました。
ですが元夫は離婚後に転職をしていたようで詳しい職場先はまだ分かっていません。
現在依頼中の弁護士さんは適当な対処法しか提示してくれません。
この段階から養育費回収として給料を差し押さえるにはどう対処したら良いのでしょうか?
養育費調停途中で行方不明になった元夫の現住所を突き止めました。こんにちは。四歳... - Yahoo!知恵袋(一部表現を変えています)
こちらの相談者はすでに弁護士の協力の下、行方不明になった元夫の居場所を突き止めたものの強制執行の方法が分からずに困っているようです。

養育費の強制執行によって相手の資産を差し押さえるには以下の3つの条件が必要です。
- 相手の住所を把握している
- 相手の資産状況を把握している
- 債務名義を持っている
これらの条件を満たすことで正式に地方裁判所に養育費の強制執行を申し立てることができます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
-
-
【養育費の強制執行】必要な条件や手続きの流れ【弁護士が徹底解説】
夫婦が離婚した際に支払われる養育費ですが、「ある日を境に支払われなくなった」「そもそも養育費が支払われない」といったケー ...
続きを見る
養育費の相手が行方不明になった事例と解決方法④
以前養育費調停にて取り決めをしたのですが、相手は未払いのまま行方をくらましました。
養育費の時効消滅が消滅する前に未払い分を回収したいのですがどうすれば良いのでしょうか?
そもそも養育費には時効が適用されるのでしょうか?
調停で決めた養育費を相手方が未払のまま行方をくらまして、困っていま... - Yahoo!知恵袋(一部表現を変えています)
こちらの相談にもあるように養育費には時効があります。

ですがこれは養育費の内容を口頭で決めた場合の期間です。
家庭裁判所の調停や審判によって養育費を取り決めた場合、消滅時効は10年間となります。
こちらの相談者は養育費調停にて取り決めをしていますので消滅時効は10年間ということになります。
まだ消滅時効を迎えていない場合は、強制執行による資産差し押さえによって養育費を回収するのがオススメです。
養育費の相手が行方不明になった事例と解決方法⑤
数年前に調停離婚をして養育費の取り決めをしたのですが、昨年あたりから支払いが途絶えて困っています。
元配偶者の行方、現住所、職場は把握しておりません。
私自身は再婚して、子供と再婚相手には養子縁組をしています。
これから元夫の場所を捜すにはどうしたら良いのでしょうか?
また未払い分の養育費を回収するにはどうしたら良いのでしょうか?
行方がわからなくても養育費の請求はできますか? - 数年前調停離婚を... - Yahoo!知恵袋(一部表現を変えています)
こちらの相談者はすでに再婚していて、養育費の支払いが途絶えた行方不明の元夫から未払い分を回収したいと悩んでいるようです。

元夫の居住地や資産状況を把握した後は家庭裁判所に養育費の強制執行申し立てをすることで、強制的に債権を差し押さえることができます。
また相談者の方はすでに再婚しており、子供と再婚相手は養子縁組を組んでいるとのことですので、離婚調停で決めた養育費よりも受け取る金額は少なくなる可能性があります。
-
-
再婚したら養育費ってどうなる?【養子縁組がポイント】
両親が離婚した際に支払われる「養育費」ですが、夫婦のどちらかが再婚した場合、支払いはどうなるのでしょうか? そこで今回は ...
続きを見る
養育費の相手が行方不明になった事例と解決方法⑥
元夫の子供に対する虐待がひどすぎたため、義母の力を借りながら先日なんとか離婚しました。
ですが元夫は行方不明になり「養育費は払わない」とのメールを送ってきたきり一切連絡が取れない状況です。
養育費調停をするには元夫の居住地の近くの家庭裁判所まで行かないのですが距離が非常に遠くて時間がかかるし交通費だけで数万円かかるため調停を諦めようと考えています。
とはいえ養育費は子供の将来に関わる重要な権利ですのでなんとか受け取りたいと思っています。
調停以外に養育費を請求する方法があれば教えていただきたいです。
養育費の請求について。旦那の子供への虐待で家を出て別居になり、調停... - Yahoo!知恵袋(一部表現を変えています)
こちらの相談者は調停のために家庭裁判所に出向くのが遠いため、養育費調停以外に養育費を回収する方法を探しているようです。
結論から申し上げると元配偶者に支払いの意思がない場合に養育費調停以外に養育費を回収する方法は「家庭裁判所に審判を申立をする」「地方裁判所に強制執行を申立する」といった方法があります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
-
-
【養育費の強制執行】必要な条件や手続きの流れ【弁護士が徹底解説】
夫婦が離婚した際に支払われる養育費ですが、「ある日を境に支払われなくなった」「そもそも養育費が支払われない」といったケー ...
続きを見る
ちなみに家庭裁判所までの距離が遠いからといって養育費調停を諦める必要はありません。
というのも養育費回収を弁護士に依頼すると調停や審判、強制執行まであらゆる作業を代行してくれます。
そのため仕事が忙しくて裁判所に行く時間がない、遠出する交通費がもったいないといった方でも安心です。
養育費の未払い・不払い問題で困った時はまずは弁護士に無料相談することをオススメします。
まとめ:行方不明の相手から養育費の請求ってできるの?
- 養育費を支払う相手が行方不明になっても改正民事執行法によって裁判所に介入してもらえば行方を特定しやすくなった
- 養育費を支払う相手が行方不明になっても「調停」「審判」「強制執行」といった形で請求できる
- 養育費の調停や審判、強制執行では面倒な作業も多いが、弁護士に依頼することで書類作成や話し合いの作業を丸投げできる
- 養育費回収で困ったら弁護士への無料相談がオススメ!
今回は相手が行方不明になった時の養育費の回収方法について相談事例ごと詳しく解説しました。
令和2年4月1日に改正民事執行法が施行され、裁判所を介することで元夫の銀行口座や勤務先、行方(現住所)を調査しやすくなりました。
改正民事執行法が施行された現在は、元夫の行方が分からなくても養育費を回収できる可能性が極めて高いと言えます。
また相手の居場所を突き止めた後は、適切な手続きを踏むことで元配偶者の資産を差し押さえる強制執行をおこなうことができます。
「行方の調査」「強制執行手続き」にしても、法律の専門家である弁護士を味方につけることで有利に進めることができます。

費用の方も心配ご無用です。
最近の弁護士事務所では相談料や着手金を無料としているところもあります。
まずは無料相談で予算についてだけでも話し合うのも良いかもしれません。
弁護士法人シン・イストワール法律事務所は、これまで数多くの養育費回収トラブルを解決に導いてきました。
豊富な経験とノウハウを知り尽くしたシン・イストワール法律事務所へ、安心してご相談ください。
当事務所では電話相談・メール相談・着手金をすべて無料で受け付けております。
養育費回収にあたってまず何をしたら良いのか分からない、という方はぜひ一度無料相談をご利用ください。
